乾燥帯

乾燥帯(B)には、次の2つがあります。
気候帯が寒帯(E)でない場合、次に乾燥帯(B)かどうかを疑いましょう。
乾燥帯(B)の判定には、まず降水型を判定します。

【降水型の判定】 夏に最少雨月があるなら、
①「夏の最少雨月降水量✕ 3 」と②「冬の最多雨月降水量」を比較します。
夏の方が冬より少なければ(①<②)、降水型はs(夏に乾燥)、そうでなければf(年中湿潤)となります。

冬に最少雨月があるなら、
①'「冬の最少雨月降水量✕ 10 」と②'「夏の最多雨月降水量」を比較します。
冬の方が夏より少なければ(①'<②')、降水型はw(冬に乾燥)、そうでなければf(年中湿潤)となります。

【降水型に応じた計算】 年間降水量をR、年間平均気温をt、乾燥限界値をrとおきます。

降水型sならr=20t
降水型fならr=20(t+ 7 
降水型wならr=20(t+ 14 

求められたrをRと比較します。
r≦RならBではない(A・C・Dのいずれか)
1/2r≦R<rならBS( ステップ 気候)
R<1/2rならBW( 砂漠 気候)

【計算なしでの目安】 なお、計算をしなくても、次の数値がおおよその目安になります。
年間降水量が500mm~ 250 mm程度なら ステップ 気候(BS)、 250 mm未満なら 砂漠 気候(BW)です。

BS(ステップ気候)

特色・成因

BS(ステップ気候)の周辺部に形成されます。

3ヶ月程度の雨季があるものの、全体として降水量が少なく、比熱の大きい水の影響が小さい地域です。つまり、大陸の中でも特に熱しやすく冷めやすい地域となります。従って、気温の日較差・年較差は大きくなります

植生

乾燥に耐えられる短草草原が広がっています。このような草原をステップと言います。

ケニアのステップ

土壌

有機養分(腐植)が表層に多い、肥沃で黒色の土壌が存在します。ウクライナ~西シベリアの チェルノーゼム 、北アメリカの プレーリー土 が該当します。

チェルノーゼム

プレーリー土

生活

中国やモンゴルでは、ヤギや羊を飼育する遊牧が営まれます。
アメリカ大陸では、大規模な農業や牧畜業が営まれます。

分布・都市

代表都市の雨温図・ハイサーグラフ


雨温図(ラホール)

ハイサーグラフ(ラホール)

BW(砂漠気候)

特色・成因

砂漠(主に砂砂漠)・ワジ・オアシスなど乾燥地形が見られます。

降水量が著しく少なく、比熱の大きい水の影響が小さい地域です。つまり、大陸の中でも特に熱しやすく冷めやすい地域となります。従って、気温の日較差・年較差は大きくなります

砂漠気候の成因は、主に4つあります。

植生

植生はほとんど見られず、岩石・礫・砂砂漠が広がっています。

砂砂漠

土壌

過剰に利用した灌漑用水の蒸発による地表への塩類の蓄積、毛細管現象による地表への塩類の上昇、いわゆる塩類集積(塩類化)が進んでいます。土壌は、強いアルカリ性で農業に適しません。

生活

農業は、オアシス外来河川・地下水路(イランの カナート 、北アフリカの フォガラ )を利用し、小麦ぶどうなつめやしを栽培します。

なお、カナート・フォガラなどの地下水路は、地域によって呼称が変わります。地下の帯水層に届く最初の井戸(母井戸)を掘り、次に母井戸から横に伸びる地下水路を造り、水源から離れた場所まで水を流します。水路は地中深くにあり、太陽光による水の蒸発を防ぎます。また、地下水路上には工事・掃除用の縦穴が無数にあります。

オアシス

カナート断面図

カナートの地表部分
住居は、粘土を太陽光で乾燥させた日干しレンガで建てます。

日干しレンガの建造物

分布・都市

代表都市の雨温図・ハイサーグラフ


雨温図(カイロ)

ハイサーグラフ(カイロ)