戦国大名の中から、ついに天下統一を目指す人物が登場しました。織田信長のことです。伝統的な文化を巧みに利用しつつも、既成概念にとらわれなかったその生き方は、今なお人々を強く魅了してやみません。

信長の野望

信長の統一事業

 織田信長 は戦国大名の中で初めて天下統一の野望を抱きました。

織田信長

史料

楽市令

原文

定 安土山下町中
一 当所中楽市として仰せ付けらるるの上は、諸座・諸役・諸公事等、悉く免許の事。
一 往還の商人、上海道は之を相留め、上下共当町に至り寄宿すべし。……
一 伝馬免許の事。
一 分国中徳政、之を行ふと雖も、当所中は免除の事。
一 喧嘩口論幷に国質・所質・押買・押売・宿の押借以下、一切停止の事。

現代語訳

安土城下の町中に対して定める。
一 この値に楽市として布告したらかには、諸々の座に関する規則・役務・雑税などをすべて免除する。
一 往来の商人は、中山道の通行をやめ、京都へ上ったり下ったりするときはこの町を通って宿泊すること。……
一 伝馬役は免除する。
一 領国内で徳政を実施しても、この場所では免除する。
一 喧嘩・口論ならびに国質・所質・押し買い・押し売り・宿の押し借りなどは、一切禁止する。

解説

市場の取引場所を「市座」と言いました。一部の商工業者が座を独占したため、誰でも自由に取引をおこなえませんでした。そこで織田信長は、楽市令により、商工業者に自由な取引を認め、経済の発展を促しました。