直接投資・雇用

表記について

直接投資

対外直接投資

対外直接投資は、企業が海外に子会社や支店、工場を設立して進出することを言います。
この投資は、先進国で大きくなります。
企業は、次の2つの理由から対外直接投資をおこないます。
日本のアジア地域への対外直接投資は、
投資先の経済発展が進み、費用が増加すると、より安価な地域を求めて移動します。
投資先は、グラフのようにNIES→ASEAN4→中国、と変化しました。
なお、1997年からタイを中心に始まった、アジア各国の急激な通貨下落現象「アジア通貨危機」により、2000~2004年の額が減少していることもグラフから分かります。

対内直接投資

対内直接投資は、他国の企業がその国へ進出するために使った額を指します。
この投資は、先進国に押される途上国で大きくなります。
ベトナム、発展しつつもまだ遅れるタイでは、安価な労働力があり、先進国による投資が活発です。
言い方を変えれば、これらベトナム・タイには、他国へ進出する力がまだないということです。
EUなどの加盟国では、少し事情が異なります。
EU域内では人・ものなどの移動が自由化されており、EU域内での対外直接投資・対内直接投資がともにあります。
上のグラフのイギリスを見るとわかります。
グラフ中のイギリスはEU離脱決定前の状況
対内直接投資が極端に低い日本のことにも触れます。
日本の対内直接投資が低い理由には、次のようなものがあげられます。
②は、メディアでも紹介されたりと、イメージできるかもしれません。

雇用・交流

日本への入国者

日本では、戦前から居住する韓国・朝鮮国籍の人々に加えて、1990年の入国管理法の改正により、日系人の単純労働が認められました。
このため、1990年代から日系ブラジル人の入国者が増加しました
しかし、その後の不景気や2008年のリーマンショックなどを契機に雇い止めにあい、居住者は減少傾向に転じています
日系ブラジル人の入国者が減少する一方、留学や技能実習を目的に来日する中国人が増加しています
入国管理法の改正
「定住者」が在留資格に追加
血のつながりを根拠にした在留を許可
韓国・朝鮮国籍の入国者はその歴史から、また、中国籍の入国者は企業・留学の関係から、全国的に多く居住しています
一方で、ブラジルやペルーなどの日系人は、製造業に多く従事するため、東海地方や北関東に多く居住しています
日本の国籍別外国人登録者人口の推移
日本の国籍別外国人登録者人口の推移(2018年まで)
次のグラフから、都道府県別の在留外交人の特徴をあげてみましょう。
都道府県の在留外国人人口
都道府県の在留外国人人口(2019年時点)

フランス・ドイツ・スペインへの入国者

フランス

フランスへの入国者は、旧植民地の モロッコ  アルジェリア からが多いです。

ドイツ

ドイツへの入国者は、第二次世界大戦後の経済発展に伴い、不足する労働力を トルコ から受け入れました。
トルコからの入国者は、お客様労働者(ガストアルバイター)と呼ばれています。

スペイン

スペインへの入国者は、ラテンアメリカのエクアドルやコロンビアからが多いです。

賃金

国民総所得(GNI)

「1人当たりの国民総所得(GNI)」≒「1人当たりの年収」≒「各国の経済水準」と考えます。
また、入試においては、他に国民総生産(GNP)、国内総生産(GDP)という表現も出てきますが、国民総所得(GNI)とほぼ同じ意味と考えるとよいです。
産業別に国民総所得(GDI)に占める割合を見ると、基本的には第3次産業>第2次産業>第1次産業となります。
また、経済の発達に伴って第1次産業人口が減少し、第2次・第3次産業人口が増加します。
つまり、先進国ほど国民総所得(GDI)が高くなります。
1人あたりのGNI(2018年 単位:ドル)
国名 ドル
リヒテンシュタイン 116430
スイス 83580
ノルウェー 80790
ルクセンブルク 77820
アメリカ合衆国 62850
カタール 61190
アイスランド 60740
デンマーク 60140
アイルランド 59360
シンガポール 58770
スウェーデン 55070
オーストラリア 53190
オランダ 51280
オーストリア 49250
フィンランド 47820
ドイツ 47450
ベルギー 45430
カナダ 44860
日本 41340

各国のGNI

北欧

人口1人当たりのGNIが高い先進国では、社会保障が充実しています。
社会保障が充実する北欧諸国は、やはり表にあるように人口1人当たりのGNIが高いです。

スイス

スイスは、チューリヒなどに金融・保険業が集積し、金融サービス部門に特化して経済水準が極めて高いです。
人口1人当たりのGNIは、先進国の中でもトップクラスに高いです

日本

日本の人口1人当たりのGNIは、先進国としてのイメージから高いと思われますが、スイスの半分以下に過ぎません。
入試ではスイスと日本の値のどちらかを覚えておくと応用可