寒帯
気候区
最暖月平均気温が10℃未満なら寒帯(E)になります。
最暖月平均気温が10℃未満0℃以上ならET、最暖月平均気温が0℃未満ならEFです。
寒帯(E)は、ここから2つの気候区に分かれます。
ET(ツンドラ気候)
ツンドラ気候の分布
特色・成因
夏は短く、降水量が少ないです。
極圏(66度33分以上)では、夏に一日中太陽が沈まない白夜に、冬は太陽が昇らない極夜になります。
植生
夏は永久凍土が溶けて地表面近くが湿地になり、蘚苔類・地衣類が生育します。
灌木(低木)が生育するところもわずかにあり、このような荒原をツンドラと言います。
地衣類
シベリアのツンドラ
グリーンランドのツンドラ
土壌
地表下には永久凍土が広がっています。
また、地表面の蘚苔類・地衣類など有機物は低温のため分解が十分に進まず、泥炭化して蓄積されます。
蓄積した泥炭を含む酸性で灰褐色の土壌をツンドラ土と言い、地表に広がっています。
生活
民族
遊牧民や狩猟民族など少数民族が暮らしています。
北アメリカのイヌイットはアザラシなどの狩猟を、スカンディナヴィア北部のサーミはトナカイの遊牧を営んでいます。
イヌイット
サーミ
分布・都市
ツンドラ気候の主要都市
代表都市の雨温図・ハイサーグラフ
雨温図(バロー)
ハイサーグラフ(バロー)
EF(氷雪気候)
氷雪気候の分布
特色・成因
最暖月平均気温が0℃未満で、年中寒冷で氷雪に覆われた地域です。
ブリザードといわれる突風が、月に数回吹き荒れます。
降水は、ほとんど見られません。
植生
大陸氷河が発達し、植物の生育はありません。
氷河
土壌
永久凍土が広がっています。
生活
学術調査や地下資源調査に従事する人が一時的に住むのみで、人の居住は原則ありません。
このように人の居住が困難な地域を、地理学ではアネクメーネと言います。
なお、反対に居住できる地域をエクメーネと言います。
分布・都市
氷雪気候の分布
代表都市の雨温図・ハイサーグラフ
雨温図(昭和基地)
ハイサーグラフ(昭和基地)