資源消費の問題
化石燃料
生産と消費
化石燃料の生産・消費は、次のように先進国と途上国で関係が逆転します。
この不均衡は、経済発展の格差につながっています。
環境問題
地球温暖化
化石燃料を燃やすと二酸化炭素が発生します。
この二酸化炭素が地球温暖化の要因の一つだと言われています。
酸性雨
二酸化炭素のほかに、化石燃料を燃やすと硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)も発生します。
これらは雨と混じることで酸性雨となります。
レアメタル
偏重性
レアメタルの埋蔵は、アフリカ大陸南部・中国・旧ソビエト連邦地域に偏ります。
その輸出の可否が、重要な外交カードに利用されます。
関連する出来事
- 南アフリカ共和国のアパルトヘイト廃止
冷戦下、ソビエト連邦からレアメタルを輸入できない東側諸国は、レアメタル輸入籍の南アフリカ共和国のアパルトヘイトを黙認
冷戦終了後、南アフリカ共和国の資源供給としての地位が低下すると、南アフリカ共和国は経済制裁を受けて政策を廃止
- 中国のレアアースの輸出制限
2009年の尖閣諸島漁船衝突事件の際、中国が事実上の対日輸出禁止措置を実行
石油資源をめぐる問題
資源ナショナリズム
石油は、西アジアに多く偏在します。
しかし、石油開発には巨額の資本と高度な技術が必要で、西アジアの国々は自力で開発できませんでした。
アメリカ・イギリス・オランダなどの巨大な石油会社メジャー(国際石油資本)が、わずかな安い利権料を支払い、石油から得る富を独占しました。
この状況に疑問を感じた産油国では、自国の資源は自国の発展のために使うべきだという考え資源ナショナリズムが高揚しました。
イランのように石油の国有化に挑戦した国もありましたが、結局失敗に終わりました。
単独でメジャーに対抗するのは難しいため、産油国同士で次のような組織を結成し、生産量・価格・利益の分配率などの協議・決定をしました。
- 1960年、OPEC(石油輸出国機構)
西アジアの産油国を中心として結成
- 1968年、OAPEC(アラブ石油輸出国機構)
アラブ諸国のみで結成
石油危機
産油国側は、石油による巨額の資金を得るようになrりました。
エネルギー政策の転換
1970年代の石油危機をうけ、1980年代、消費国では脱石油が目指されました。
石油の備蓄、省エネルギー化、石炭火力発電の見直し、LNG(液化天然ガス)への転換、そして原子力発電所の建設を進めました。
石油代替燃料の開発と課題
シェール
アメリカ合衆国では、頁岩(シェール)から原油を得る技術が開発され、原油の生産量が増加しました。
頁岩(シェール)