ローマの文化

表記について
概要
ローマ人は高度な精神文化ではギリシアの模倣に留まりましたが、ギリシアから学んだ知識を帝国支配に応用する実用的文化においては優れた能力を見せました。ローマ帝国の文化的意義は、その支配を通して地中海世界にギリシア・ローマの古典文化を広めたことにあります。

ローマの文化

言語

ローマ人の話したラテン語は、近代まで聖職者や知識人の共通語でした。

土木・建築

ローマの実用的文化は次の建物に表れました。
コロッセウム(円形闘技場、円形劇場)
ローマ最大の闘技場(劇場)で、剣闘士を戦わせるなどの見世物を開催
パンテオン(万神殿ばんしんでん
多神教のローマにおいて様々な神を祀るところ
アッピア街道
ローマ人がつくったもっとも有名な道路

コロッセオ

コロッセオ内部

パンテオン

ローマの水道橋

ローマが様々な習慣をもつ多くの民族を支配するようになると、万人が従う普遍的な法律が必要になりました。
ローマ法が成立し、はじめはローマ市民だけに適用されました。
やがて対象を拡大し、帝国に住む全ての人民に適用される万民法となりました。
6世紀、東ローマ帝国のユスティニアヌス大帝が『ローマ法大全』を編纂させました。

エジプトの太陽暦を受け継いで、カエサル太陽暦のユリウス暦を作りました。
のちに改良を加えられ、現在も用いられるグレゴリウス暦になりました。

ラテン文学

ウェルギリウス
ローマ建国までをうたった叙事詩『アエネイス』を著した人物
カエサル
前58~前51年のガリア遠征における自身の記録『ガリア戦記』を著した政治家

歴史・地理

リウィウス
歴史書『ローマ建国史(ローマ史)』を著した人物
タキトゥス
ゲルマン人の生活・習慣を描く『ゲルマニア』を著し、政治家としても活躍した人物
プルタルコス
ギリシア・ローマの英雄的人物を比較評論した『対比列伝』を著した人物
ストラボン
当時知られていた全世界の地誌を記述した人物

哲学・思想

キケロ
優れた弁論家で、政治家としてはカエサルと対立
マルクス=アウレリウス=アントニヌス
ストア派理念に基づく『自省録』を著した哲学者で、五賢帝の1人
中国の歴史書に、「大秦王安敦あんとん」の名で登場

自然科学

プリニウス
百科全書的な知識の集大成である『博物誌』を著した人物
プトレマイオス
地球中心の天動説を唱え、後のヨーロッパの天文学に大きな影響を与えた人物

キリスト教思想

新約聖書
『旧約聖書』とともにキリスト教の教典
アウグスティヌス
神と教会への信仰が瀕死のローマ帝国を救うとする『神の国』を著したローマ帝政末期の人物