自給的農業

表記について

焼畑農業

特色

帯(A)の土壌は、鉄とアルミニウムの酸化物が残るやせた土壌ラトソルです。

ラトソル
そのため、これらの地域では森林の伐採・火入れをおこない、得られた灰を肥料にします。地力が衰えると別の場所に移動しておこないます。

焼畑農業
土地の耕作にはハックと呼ばれる木棒を用います( ハック耕)。ハックの進化した形が、日本の鍬だとも言われています。

ハックの使用

作物

キャッサバ・タロイモ・ヤムイモ・とうもろこし

分布

主に帯(A)で、例えばアフリカ中部、アマゾン流域、ニューギニア、インドシナ半島の山地などです。


オアシス農業(灌漑農業の一種)

特色

降雨がわずかな乾燥地域で、湧水オアシス外来河川・地下水路を利用しておこなう集約的農業です。

営まれる地域では、水利権をもつ地主とその者による小作農民の支配がよく存在しています。

作物

ナイル川

(近年はアスワンハイダムによる灌漑) 小麦・とうもろこし・綿花・なつめやし

ディグリス・ユーフラテス川

小麦・とうもろこし・綿花・なつめやし

地下水路の別称

オアシス農業に利用する地下水路は、イランではカナート、北アフリカではフォガラと呼ばれています。
カナート
カナート
カナート(地上)
カナート(地上)

遊牧

特色

草と水を求めて家畜とともに定期的に移動を繰り返します。近年、各国政府の政策で、遊牧を営む遊牧民族の定住化が進み、伝統的な生活は消えつつあります。

地域別の家畜

乾燥地域

ユーラシア・アフリカ大陸の砂漠やステップ(短草草原)で広く見られます。

家畜は、中央アジアから北アフリカにかけての砂漠やステップでは羊・ヤギ・ラクダ、モンゴルでは馬が多く飼われています。

モンゴルに関しては、簡単な組み立て式のテントに住み、家畜とともに移動する人々が現在も見られます。

寒冷地域

ツンドラ気候やタイガの一部で見られます。

家畜は、トナカイが飼われています。

サーミとトナカイ

高地

チベット高原やアンデス山脈などの高地で見られます。

家畜は、チベット高原ではヤク、アンデス山脈ではリャマアルパカが飼われています。

ヤク

リャマ

アルパカ

集約的稲作農業

特色

農村の人口密度が高いため、狭い土地に多くの労働力があてられ(集約的)、高い土地生産性を可能にしています。反面、労働生産性は小さい傾向にあります。

作物

世界の米の約90%を生産しています。

基本的には自給的ですが、東南アジア大陸部のタイベトナムからは余剰米の輸出も盛んにおこなわれています。

分布

季節風の影響を受け、特に夏に多雨高温になる、東南アジアから 中国南部の沖積平野や丘陵の棚田で営まれます。

東南アジア大陸部:タイ・ベトナム
南アジア:インド(ガンジス川下流域、西ガーツ山脈の西側海岸)

⇒中国の地誌へ
⇒タイの地誌へ
⇒インドの地誌へ


集約的畑作農業

特色

農村の人口密度が高いため、狭い土地に多くの労働力があてられ(集約的)、高い土地生産性を可能にしています。反面、労働生産性は小さい傾向にあります。

作物

中国華北:小麦
中国東北:とうもろこし
インドのデカン高原:綿花
インドのパンジャブ地方:小麦

⇒中国の地誌へ
⇒インドの地誌へ

分布

アジアのなかでも降雨の少ない(年降水量1000mm未満)中国北部(華北・東北)、インドのデカン高原・パンジャブ地方が該当します。